行政書士試験の過去問を漫画・イラストで対策

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行政書士試験の民法に関する知識ですが、その他資格試験でも有用な情報です。
公務員試験、司法試験、司法書士試験、宅建など

※民法改正について(平成29年6月2日公布)
改正点有り 96条(詐欺又は強迫)

「詐欺・強迫の基礎知識」と落としてはいけない過去問【行政書士試験】

基礎を制する者は受験を制するということで、はじめに基礎知識について解説をします。 それに対して、本知識で解くことの出来る過去問を並べます。 基本的な知識による問題は、本試験において最も重要度の高い問題です。落とすと一気に苦しくなります。

瑕疵ある意思表示

瑕疵ある意思表示とは、意思表示における「内心」と「表示行為」は一致しているものの、その形成過程に瑕疵がある意思表示の事を言います。
民法は、瑕疵ある意思表示として、96条「詐欺又は強迫」を規定しています。

詐欺・強迫

(詐欺又は強迫)
第九十六条  詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。
2  相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方がその事実を知っていたときに限り、その意思表示を取り消すことができる。
3  前二項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意の第三者に対抗することができない。

96条1項は、詐欺および強迫の双方について適用されます。
2項、3項は、詐欺にだけ適用されます。

詐欺により騙されて意思表示した人や、脅されて意思表示をした人を保護することが目的の条文です。
このような意思表示をした場合、表意者には取消権が付与されます。
瑕疵ある意思表示は、一応有効であり、取り消すことで遡及して無効となります。

強迫

強迫は96条1項のみが適用されます。
善意の第三者を保護したり、第三者が強迫した場合の相手方の保護といった規定はありません。

強迫による意思表示は取り消すことができる!

詐欺

詐欺は96条1項、2項、3項のすべてが適用されます。
騙されて意思表示をした場合、表意者を保護することが原則ですが、第三者の出現により保護されなくなることもあります。

96条3項

先に3項から解説します。
AがBに騙されて、壺を売ったとします。AはBに対し詐欺を理由に壺の売買契約を取り消すことができるのが原則です。
ところが、取り消す前にBが詐欺について善意のCに壺を売ったらどうなるか。

騙されたAはかわいそうですが、善意の第三者が保護され、AはCに対し対抗することができなくなります。
※強迫との大きな違いで、脅迫の場合は善意の第三者が現れても取り消すことができます。

96条2項

続いて2項を解説します。
AがBに壺を売却する契約をしました。売却に際し、鑑定人Cが虚偽の鑑定をしAを騙しました。
このとき、AがBに対し「Cに騙されたから契約は取り消す!」と言えるかというと。

Bが「悪意」の場合、Aは契約を取り消すことができます。
これが第三者による詐欺の問題です。
※強迫との大きな違いで、脅迫の場合、相手方が善意・無過失だとしても取り消すことができます。

取消権の行使期間

(取消権の期間の制限)
第百二十六条  取消権は、追認をすることができる時から五年間行使しないときは、時効によって消滅する。行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。

追認をすることができる時とは、強迫であれば畏怖の状態を脱した時、詐欺であれば騙されていることに気づいた時になります。

取消権を行使できる者

(取消権者)
第百二十条  行為能力の制限によって取り消すことができる行為は、制限行為能力者又はその代理人、承継人若しくは同意をすることができる者に限り、取り消すことができる。
2  詐欺又は強迫によって取り消すことができる行為は、瑕疵ある意思表示をした者又はその代理人若しくは承継人に限り、取り消すことができる。

民法改正論点 96条(詐欺又は強迫)

以下のリンクにて解説しています。
民法改正 第96条(詐欺又は強迫)について

落としてはいけない過去問

上記解説と関係する問題を掲載します。
このような問題が落としてはいけない問題です。

平成26年問28の1
正誤問題.Aが自己所有の甲土地をBに売却する旨の契約(以下、「本件売買契約」という。)が締結された。この場合に関する次の記述が民法の規定および判例に照らし、妥当かどうか答えよ。
AはBの強迫によって本件売買契約を締結したが、その後もBに対する畏怖の状態が続いたので取消しの意思表示をしないまま10年が経過した。このような場合であっても、AはBの強迫を理由として本件売買契約を取り消すことができる。

平成26年問28の3
正誤問題.Aが自己所有の甲土地をBに売却する旨の契約(以下、「本件売買契約」という。)が締結された。この場合に関する次の記述が民法の規定および判例に照らし、妥当かどうか答えよ。
AがDの強迫によって本件売買契約を締結した場合、この事実をBが知らず、かつ知らなかったことにつき過失がなかったときは、AはDの強迫を理由として本件売買契約を取り消すことができない。

平成23年問27の1
正誤問題.BがAに騙されてAから金銭を借り入れ、CがBの保証人となった場合、CはAの詐欺を理由としてAB間の金銭消費貸借契約を取り消すことができる。

平成23年問27のウ
正誤問題.BがAに強迫されて絵画を購入した場合、Bが追認をすることができる時から取消権を5年間行使しないときは、追認があったものと推定される。

平成22年問27の3
正誤問題.AがBに対してA所有の動産を譲渡する旨の意思表示をした。この動産が骨董品であり、Aが、鑑定人の故意に行った虚偽の鑑定結果に騙された結果、Bに対して時価よりも相当程度安価で当該動産を譲渡するという意思表示をした場合、Bがこの事情を知っているか否かにかかわらず、Aは当該意思表示を取り消すことができない。

平成14年問27の2
正誤問題.詐欺および強迫による意思表示は、心裡留保、虚偽表示および錯誤と同様に、表示に対応する内心的効果意思の欠缺する意思表示である。

※平成13以前の過去問は著作権の関係上掲載しておりません。

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