「代理の基礎知識その3 代理行為の瑕疵」と落としてはいけない過去問【行政書士試験】

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TOP /  民法 / イラスト講座 / 代理 更新日2017年7月
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行政書士試験の民法に関する知識ですが、その他資格試験でも有用な情報です。
公務員試験、司法試験、司法書士試験、宅建など

※民法改正について(平成29年6月2日公布)
改正点有り
民法101条(代理行為の瑕疵)
※下記解説は改正前の内容になります。

「代理の基礎知識その3 代理行為の瑕疵」と落としてはいけない過去問【行政書士試験】

基礎を制する者は受験を制するということで、はじめに基礎知識について解説をします。 それに対して、本知識で解くことの出来る過去問を並べます。 基本的な知識による問題は、本試験において最も重要度の高い問題です。落とすと一気に苦しくなります。

前回、「表見代理」について解説しました。
「代理の基礎知識 その2 表見代理編」と落としてはいけない過去問【行政書士試験】

代理行為の瑕疵

(代理行為の瑕疵)
第百一条  意思表示の効力が意思の不存在、詐欺、強迫又はある事情を知っていたこと若しくは知らなかったことにつき過失があったことによって影響を受けるべき場合には、その事実の有無は、代理人について決するものとする。
2  特定の法律行為をすることを委託された場合において、代理人が本人の指図に従ってその行為をしたときは、本人は、自ら知っていた事情について代理人が知らなかったことを主張することができない。本人が過失によって知らなかった事情についても、同様とする。

代理は、代理人が顕名し相手方に対して意思表示をすることで、 法律効果を本人に帰属させる制度です。

101条は、代理行為に瑕疵があった場合について規定しています。

意思の不存在、詐欺、強迫

ケース1詐欺(代理人がだまされる)

例えば、代理人が相手方の詐欺により意思表示をした場合、 本人は原則として取消権を行使することが出来ます。

ケース2詐欺(相手方がだまされる)

相手方が代理人の詐欺により意思表示をした場合、相手方は本人の善意・悪意を問わずに取消権を行使することが出来るとされています。

ケース3詐欺(相手方がだまされる)

相手方が本人の詐欺により代理人と契約をした場合、相手方は代理人の善意・悪意を問わずに取消権を行使することが出来るとされています。

善意・悪意・過失

ケース1 通謀虚偽表示

代理人が相手方から甲不動産を購入したとします。
しかし、通謀虚偽表示により登記名義が相手方になっているものの、甲不動産の真の所有者はAでした。

通謀虚偽表示による意思表示は原則として「無効」です。しかし、善意の第三者には対抗することが出来ません。

代理人が悪意であれば、Aと相手方は通謀虚偽表示による意思表示のため、甲不動産の取引は無効であることを本人に主張することが出来ます。
本人が善意であってもダメです。善意、悪意、過失によって影響を受けるときは、代理人によって決するという事です。

ケース2 通謀虚偽表示

ケース1で、代理行為による意思表示の効力が、善意、悪意、過失によって影響を受けるときは、代理人によって決すると書きましたが例外があります。

ケース1と同様の状況で、代理人および本人が通謀虚偽表示に関し善意だった場合。
本人も善意ですので、この場合は問題なく本人が甲不動産を取得することが出来るでしょう。
では、本人が通謀虚偽表示に関して悪意であった場合どうなるでしょうか。

代理行為による意思表示の効力が、善意、悪意、過失によって影響を受けるときは、代理人によって決するのであれば、 本人は悪意であっても甲不動産を取得できそうですが、そうはいきません。

本人が代理人に、甲不動産を買うよう代理権を付与したとします。
通謀虚偽表示のことを知りながら、甲不動産を買うよう代理人に指示しています。

このような場合にまで、本人を保護する必要はありません(民法101条2項)。
本人は、代理人が善意であることを主張し、甲不動産の所有権を取得することができないということです。

(代理行為の瑕疵)
第百一条
2  特定の法律行為をすることを委託された場合において、代理人が本人の指図に従ってその行為をしたときは、本人は、自ら知っていた事情について代理人が知らなかったことを主張することができない。本人が過失によって知らなかった事情についても、同様とする。

意思表示の復習も一緒にどうぞ。
「意思表示の基礎知識まとめ」【行政書士試験】

改正民法の解説

以下のリンクにて解説しています。
民法改正 第101条(代理行為の瑕疵)について

落としてはいけない過去問

上記解説と関係する問題を掲載します。
このような問題が落としてはいけない問題です。

平成24年問28の3
正誤問題.代理人は本人のために自ら法律行為を行うのであるから、代理行為の瑕疵は、代理人について決する。

平成21年問27の5
正誤問題.Aの代理人Bが、Cを騙してC所有の建物を安い値で買った場合、AがBの欺罔行為につき善意無過失であったときには、B自身の欺罔行為なので、CはBの詐欺を理由にした売買契約の取消しをAに主張することはできない。

※平成13以前の過去問は著作権の関係上掲載しておりません。

代理の基礎知識まとめ
「代理の基礎知識まとめ」

「代理の基礎知識その1」と落としてはいけない過去問【行政書士試験】

「表見代理」と落としてはいけない過去問【行政書士試験】

「代理行為の瑕疵」と落としてはいけない過去問【行政書士試験】

「代理権の濫用、不確定無効」と落としてはいけない過去問【行政書士試験】

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