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TOP /  民法 / イラスト講座 / 民法改正 更新日2017年8月3日
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民法改正 第95条(錯誤)について

行政書士試験の法令科目は、試験を実施する日の属する年度の4月1日現在施行されている法令から出題されます(行政書士試験研究センターHP)。
改正民法に関しては、最短で2018年度(平成30年度)の本試験から、最長で2021年度(平成33年度)の本試験から適用されることとなります。

現行民法 第95条(錯誤)

(錯誤)
第九十五条  意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする。ただし、表意者に重大な過失があったときは、表意者は、自らその無効を主張することができない。

改正民法 第95条(錯誤)

(錯誤)
第九十五条 意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる。
 一 意思表示に対応する意思を欠く錯誤
 二 表意者が法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤

2 前項第二号の規定による意思表示の取消しは、その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていたときに限り、することができる。

3 錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合には、次に掲げる場合を除き、第一項の規定による意思表示の取消しをすることができない。
 一 相手方が表意者に錯誤があることを知り、又は重大な過失によって知らなかったとき。
 二 相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたとき。

4 第一項の規定による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。

改正点の解説

95条の改正点について順を追って解説します。

1項

※改正民法
第九十五条 意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる。

「その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるとき」と書かれているとおり、「要素の錯誤」の要素について具体的に明文化されました。 この要件は、錯誤取消における共通の要件になります。表示の錯誤の取消(1号取消)、動機の錯誤の取消(2号取消)のどちらにも必要となります。

錯誤取消と書いている通り、錯誤の効果が「取消」になります。
現行の効果は「無効」ですので、大きな改正点になります。

現行の錯誤無効の主張は「無効」にも関わらず、原則、表意者からしか主張できないという論点や、
無効主張に期間制限がなかったことなどの論点が変わります。

取消権者(120条)、取消権の期間の制限(126条)に従うこととなります。

120条2項
錯誤、詐欺又は強迫によって取り消すことができる行為は、瑕疵かしある意思表示をした者又はその代理人若しくは承継人に限り、取り消すことができる。

126条
取消権は、追認をすることができる時から五年間行使しないときは、時効によって消滅する。行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。

1項1号、2号および2項

※改正民法
第九十五条 意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる。

 一 意思表示に対応する意思を欠く錯誤
 二 表意者が法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤

2 前項第二号の規定による意思表示の取消しは、その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていたときに限り、することができる。

1項の1号、2号および2項では、錯誤取消となる要件が書かれています。

1号は、現行民法で言うところの「表示の錯誤」です。
2号は、現行民法で言うところの「動機の錯誤」です。
動機の錯誤は2項で、「表示されていたときに限りすることができる。」と規定されています。

「表示の錯誤」と「動機の錯誤」に関するイラスト付きの解説は以下のリンクからご覧いただけます。
「錯誤の基礎知識」と落としてはいけない過去問【行政書士試験】

3項1号、2号

3 錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合には、次に掲げる場合を除き、第一項の規定による意思表示の取消しをすることができない。
 一 相手方が表意者に錯誤があることを知り、又は重大な過失によって知らなかったとき。
 二 相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたとき。

原則、表意者に重過失がある場合、取消を主張することができません。

表意者に重過失がある場合でも取消を主張することができるのは以下のケース。

「相手方に悪意又は重過失があるとき(通説の明文化)」

「共通錯誤の場合(通説の明文化)」

改正点と関係のある解説および過去問は以下のリンクから
「錯誤の基礎知識」と落としてはいけない過去問【行政書士試験】

明日から夏休みを取るよ。次回更新は9日を予定。

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